職務発明ではない場合
必要な3つの要件のうちひとつでも充足していない場合は、職務発明とはいえません。例えば会社員の身分で発明をしたけれど、それがご自身の職務に全く関係のない場合や、会社の業務範囲に属していない場合は職務発明とはいえません。そのような発明を本サイトでは自由発明とよぶことにします。
このような自由発明や、特許明細書に発明者として名前が載ってはいるが真の発明者ではない場合は、ご自身の職務発明とはいえませんので注意が必要です。
一方で、パートタイムや出向社員も職務発明の発明者になり得ます。
自由発明
自由発明の例として、従業者等でない者による発明、自己の職務に属さない発明、会社の業務範囲外の発明のような場合が考えられます。
- 会社を退職後に完成させた発明
- 自分の職務と全く関係のない発明
このような自由発明であっても、会社名義で特許出願がされている場合がありますので、注意が必要です。
真の発明者ではない場合
真の発明者ではない場合も職務発明をしたといえないのは当然です。例えば以下のような場合です。
管理者
- 単にテーマを与えたにすぎない上司
- 研究に関与していない、職制上の管理職
単なる補助者
- 研究補助者
- データのまとめ役
単なる後援者
- 資金援助者
- 設備、機器等を提供したにすぎない人
日本の企業社会ではこのような立場の方であっても、発明者として名前を連ねている場合があります。そのような場合には、ご自身が真の発明者であるか否か、注意が必要です。
出向社員やパートタイマー
一方で、出向社員やパートタイマーであっても、契約に基づいて雇用されている者であれば、職務発明をすることができます。